Windows 10 Home で Docker Desktop + WSL2 を使って Ubuntu 20.04 LTS を起動するまでの手順
目次
はじめに
「Windows マシンで Linux 環境を手軽に使いたいが、仮想マシンを毎回起動するのは手間がかかる」——そう感じたことはないでしょうか。本記事では、Windows 10 Home に Docker Desktop for Windows と WSL2(Windows Subsystem for Linux 2) を導入し、Ubuntu 20.04 LTS コンテナを動かすまでの手順を解説します。
仮想マシンを常時起動する方法と比べ、Docker はイメージの起動・停止が素早く、バックアップや環境の再現も容易です。同じ構成を検討しているエンジニアの方にも参考になる内容です。
※本記事は Windows 10 Home Edition 向けの手順です。Pro Edition とは一部手順が異なりますのでご注意ください。
動作環境・システム要件
| 項目 | 要件 | 補足 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10 Home バージョン 2004 以降 | OSビルド 19041 以降(x64 は 18362 以降でも可) |
| 仮想化 | WSL2 | Docker Desktop が WSL2 バックエンドを使用 |
| コンテナランタイム | Docker Desktop for Windows | GUI 管理ツール付きで操作しやすい |
| コンテナイメージ | Ubuntu 20.04 LTS | Docker Hub から公式イメージを取得 |
Windows バージョンの確認手順
WSL2 と Docker Desktop を動作させるには、Windows のバージョンが要件を満たしている必要があります。以下の手順で確認します。
- Windows の検索メニューに「設定」と入力し、設定画面を開きます。
- 左タブから「バージョン情報」を選択します。
- 「Windows の仕様」欄でバージョンが 2004 以降、OSビルドが 19041 以降(x64 は 18362 以降)であることを確認します。

Docker Desktop + WSL2 のインストール手順
1. WSL を有効化する
課題:WSL が無効のままでは WSL2 バックエンドで Docker が動作しない。
解決策:PowerShell を管理者権限で起動し、`dism.exe` コマンドで WSL 機能を有効にする。
Windows の検索メニューから「PowerShell」を右クリックし、「管理者として実行する」で起動します。

以下のコマンドを実行して WSL 機能を有効化します。
dism.exe /online /enable-feature /featurename:Microsoft-Windows-Subsystem-Linux /all /norestart

2. 仮想マシン機能を有効化する
課題:WSL2 は Hyper-V の仮想マシンプラットフォームを必要とする。
解決策:同じく PowerShell から仮想マシン機能をオンにする。
引き続き管理者権限の PowerShell で以下を実行します。
dism.exe /online /enable-feature /featurename:VirtualMachinePlatform /all /norestart

コマンド実行後、Windows を再起動してください。
3. WSL2 カーネルをインストールする
Microsoft の公式ドキュメント(WSL インストールガイド)から WSL2 Linux カーネル更新プログラムをダウンロードして実行します。

4. WSL のデフォルトバージョンを WSL2 に変更する
PowerShell で以下を実行し、新規インストールするディストリビューションがデフォルトで WSL2 を使うように設定します。
wsl --set-default-version 2

5. Docker Desktop をインストールする
Docker Hub のダウンロードページ(Docker Hub)から Docker Desktop for Windows のインストーラを取得します。

ダウンロードしたインストーラをダブルクリックすると Docker Desktop のインストールが開始されます。インストール時に 「Use WSL 2 instead of Hyper-V」のチェックボックスを有効にしてからインストールを進めてください。

インストール完了後、サインアウトを求められます。指示に従ってサインアウトし、再ログインするとインストールが完了しています。
Ubuntu 20.04 LTS コンテナを起動する手順
1. Ubuntu 20.04 イメージを取得する
Docker Desktop を起動すると管理画面が表示されます。PowerShell から以下のコマンドで Ubuntu 20.04 の公式イメージを取得します。

docker pull ubuntu:20.04

2. コンテナを作成して起動する
イメージの取得完了後、Docker Desktop の Images タブにも反映されます。「RUN」ボタンをクリックしてコンテナを作成します。

コンテナ名と Volume のマッピングを設定できます。設定後に再度「RUN」をクリックするとコンテナが作成されます。

コンテナ作成後は自動的にコンテナ詳細画面に遷移します。これで Ubuntu 20.04 の起動は完了です。

シェルに接続して Ubuntu のバージョンを確認すると、正常に動作していることが確認できます。

まとめ:Windows 10 Home で Docker + WSL2 を活用するメリット
本記事で解説した手順をまとめます。
- WSL2 を有効化することで Windows 10 Home でも Docker Desktop が動作する
docker pull ubuntu:20.04でイメージを取得し、Docker Desktop の GUI からコンテナを作成できる- 仮想マシンを常時起動する方法より起動・停止が高速で、環境の再現性も高い
- WSL2 バックエンドを使うことで Linux ネイティブに近いパフォーマンスが得られる
次回は、この Ubuntu コンテナを使って gcloud SDK 環境を構築する手順を解説します。gcloud CLI のインストールから初期設定まで具体的に紹介します。





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