micro:bit + Raspberry Pi + Glide でローコード温度モニタリングアプリを作る — システム構成の概要

2026年6月5日

「センサーデータをスマホで確認したい、でもアプリ開発の知識はない」——そんな課題を、micro:bit・Raspberry Pi・Google スプレッドシート・Glide の 4 つのコンポーネントを組み合わせることで、ほぼプログラミングなしで解決できます。本記事ではシステム全体の構成を概説します。IoT × ローコード開発を検討している方にも参考になる内容です。

システム構成の概要:4 つのブロックで実現する温度モニタリング

温度モニタリングシステムの全体構成図(micro:bit → Raspberry Pi → Google スプレッドシート → Glide)

1. micro:bit — BLE ビーコンで温度・照度データを送信

micro:bit に組み込まれた温度センサーと照度センサーのデータを、BLE(Bluetooth Low Energy)ビーコンに乗せて Raspberry Pi に送信します。GATT を使わず Eddystone UID のカスタムフィールドに値を格納する方法を使っています。

詳細な実装はこちらの記事で解説しています:[micro:bit] 温度データと照度データを BLE ビーコンを使って送信する

2. Raspberry Pi — Node-RED で受信・整形・スプレッドシートへ書き込み

Raspberry Pi で micro:bit の BLE ビーコンを受信し、Node-RED のフローで温度・照度データを抽出して Google スプレッドシートに書き込みます。Node-RED の処理は JavaScript を 10〜30 行程度書くだけです。

Node-RED から Google スプレッドシートへの書き込み手順はこちら:Raspberry Pi から Node-RED を使って Google スプレッドシートを更新する方法

3. Google スプレッドシート — データストアとして機能

スプレッドシート自体はデータの受け皿として使うだけです。シートを作成し、Raspberry Pi のサービスアカウントに共有権限を付与するだけで準備完了です。

4. Glide — Google スプレッドシートからノーコードでアプリを生成

Glide はプログラミング不要でスマートフォンアプリを作れるノーコードツールです。Google スプレッドシートをデータソースとして指定するだけで、温度・照度データを閲覧できるアプリが完成します。

完成したアプリの画面

Glide で作成した温度モニタリングアプリの画面です。取得した室内の温度データをスマートフォンでリアルタイムに確認できます。

Glide で作成した温度モニタリングアプリの画面

Google AppSheet でも同様に構築できる

Glide と同様のノーコードツールとして Google AppSheet でも同じシステムを構築できます。AppSheet は折れ線グラフによる時系列データの可視化が可能で、温度変化のトレンド把握に適しています。

Google AppSheet で作成した温度管理アプリの画面
Google AppSheet の折れ線グラフで温度の推移を可視化した画面

まとめ:ローコード IoT モニタリングアプリを構築できた理由

今回のシステムで実証できたポイントをまとめます。

  • micro:bit の BLE ビーコン機能で、追加のセンサーモジュールなしに温度・照度データを無線送信できる
  • Node-RED のビジュアルフローにより、BLE 受信〜スプレッドシート書き込みを 30 行以内の JavaScript で実現できる
  • Glide または Google AppSheet を使うことで、スプレッドシートのデータをそのままスマホアプリ化できる
  • デバイス購入費以外のランニングコストを無料に抑えられる

各コンポーネントの詳細な設定手順は個別記事で解説しています。次のステップとして、BLE 受信から Google スプレッドシートへの書き込みまでのフロー設定を確認してみてください。